少し前にArcGIS Onlineのことを紹介した。今度はArcGIS Explorer Online(以下、Explorer)について。
Explorerは、ArcGIS Onlineよりも、もう少しGIS寄りのウェブアプリケーション。クエリができたり、形状の編集・加工ができたり。CSVやシェープファイルがインポートできるので(これはExplorerでなくてもできる)、今持っているGISデータを使って、いろいろなことができる。
ただし、まだ日本語に十分対応しておらず、日本語で住所検索はできないし、日本語を属性に含むシェープファイルは読み込めても文字化けする。UTF-8で保存したCSVなら読めるので、日本語を含むデータのインポートは、現状ではCSV経由のみで、必然的にポイントデータのみになる(CSVでポリゴンを表わすのは難しい)。
それでも、Explorerはかなり操作が簡単だし、Silverlightさえ入っていれば基本的に動作するので、あまり環境を選ばず(WindowsでもMacでも可、うちの大学のPCにも運よくSilverlightが入っていた)、誰でもどこでも操作できるGISアプリケーションになっている。というわけで、今日、大学の授業で使ってみた。地理学専攻の学生というわけではないので、基本的にGISは初めて触る人が多かったはずだが、あまり多くない時間でもみなさん地図を作ってくれたし、Explorerの感想を聞いても思ったより反応がよかった。
Explorerは、GISで楽しく簡単に地図を描く、導入部分の授業あるいはセミナーなどの場にはちょうどいいのではないだろうか。日本語のシェープファイルが正常に読み込めるようになれば、もう少しアドバンストな授業でも使えそうだ。Esriのグローバルアカウントを作れば、作った地図を保存できるので、前に紹介したAndroidやiOSのアプリから地図を閲覧することもできる(編集できるかは不明)。フィールドワークやゼミのような授業で、各自でExplorerで地図を作ってもらって、それをフィールドワークや巡検の際にみんなで見ながら歩くとか、そういう活用ができそうな気がする。ArcGIS Explorer Onlineの今後の改良が楽しみだ。